米ドル
ドルと聞いたら、ついついアメリカの通貨だと思ってしまいませんか?
しかし、実際にはオーストラリア、ニュージーランド、カナダなど、アメリカ以外の国でもドルが使われています。単にドルと表記してしまっては、どの国のドルなのかわかりません。
これらを区別するために「米ドル」という表記になっているのです。
米ドルは数ある通貨の中でも最も力の強い通貨です。為替取引の90%以上に米ドルが絡んでいます。
為替相場は米ドルを中心に動くといっても過言ではありません。
米ドルが買われたとき、それ以外の通貨は売られる傾向にあるくらいです。
また、米ドルは世界の国際基軸通貨になっています。
国際間の貿易、資本取引を始め石油、金、銀といったあらゆる商品の取引が米ドルで行われているのです。
各国や企業は、こうした取引を行うために米ドルを買う必要があります。
米ドルはFX取引で扱われている通貨の中で最も取引量が多いので、初心者にも扱いやすい通貨であるといえるでしょう。
通貨の選択に迷ったら、とりあえずは米ドルが絡んだ通貨ペア(ユーロ/米ドル、米ドル/円、英ポンド/米ドル、米ドル/スイスフラン)のいずれかを選ぶことをおすすめします。
ユーロ
ユーロはヨーロッパ全域で使用されている通貨です。
世界第二の基軸通貨と呼ばれ、取引量、信用力において、米ドルに次ぐ世界第二位に位置しています。
しかし、その歴史はまだまだ浅く、ユーロの流通が本格的に始まったのは2002年のことです。
歴史が浅いということは、他の通貨にはない事態が起こるかもしれないリスクを抱えていることになります。
今現在まででユーロを採用しているヨーロッパの国々は15カ国です。
まだまだヨーロッパ全域がユーロで統一されているわけではありません。
ユーロの特徴としては、上昇トレンドと下降トレンドがはっきりしていることです。
一旦上昇すると、しばらくはその方向に動き続ける傾向にあります。
アメリカと比べると貿易の不均衡が少ないため、貿易取引に影響されることはほとんどありません。
ユーロ相場を最も動かす要因は、今のところアメリカ、日本、オーストラリアといった各国との金利差です。
特にアメリカとの金利差が縮まると、ユーロ圏の経済が強いとみなされ、ユーロ相場は上昇する傾向にあります。 初心者にもトレンドが読みやすく、米ドルと同じく扱いやすい通貨であるといえますが、歴史の浅い面から生まれるリスクについては注意が必要です。
円
日本で使用されている円は、米ドル、ユーロに続く世界三大基軸通貨の一つです。
取引量・信用力でも世界第三位の位置にあります。
ここ数年の間は、日本の金利が世界最低水準になっているので、円を借りてお金に変え、
他の通貨や商品に投資するキャリートレードが活発に行われています。
戦後しばらくの間は、1ドル=360円の固定相場制が続いていました。
国が為替レートを一定に決めていたのです。1ドル=100円付近を行ったりきたりしている近年のドル円相場と比較すると、あまりの違いに驚いてしまいます。
しかし、その後固定相場制では世界経済に追いつくことができないことが判明したため、今現在の変動相場制に切り替わりました。
円の特徴としては、円安になる時はゆっくり動くのに対し、円高になる時は一気に動く傾向があります。
また、円は米ドルの動きに左右されやすくなっています。
ドル高になると円安、ドル安になると円高というのがセオリーです。さらに、円はアメリカ経済の影響も受けやすくなっています。アメリカ経済が好調なら円安、減速なら円高という傾向がここ数年間続いています。
日本経済がアメリカ頼みというのはよく知られている事実ですが、為替相場に関してもアメリカの影響を受けやすくなっているのです。
英ポンド
英ポンドはイギリスの通貨で、スターリングポンドとも呼ばれています。
イギリスと聞くとヨーロッパでもトップクラスに有名な国であり、経済的に見ても大きな国ですが、
まだユーロを導入していません。
かつて英ポンドは世界基軸通貨の一つでしたが、ユーロの登場により昔ほどの力はなくなりました。
ただ、今でも取引量は米ドル、ユーロ、円に続く世界第4位の位置にあります。
英ポンドはその値動きの激しさが最大の特徴です。
デイトレーダーにとっては格好の通貨であると言っていいでしょう。ポンド/円に関して言えば、たったの1日で2〜3円動くケースも少なくありません。米ドル/円に比べるとその値動きの差は歴然です。
また、英ポンドは高金利通貨としても注目を集めています。
高金利を目当てに中長期投資を行う投資家もたくさんいますが、値動きが激しいため、かなりのリスクを背負うことになります。
2000年以降の原油相場の高騰により、世界経済が圧迫されていますが、イギリスに関しては別です。
イギリスは北海油田を保有しているため、原油の高騰が経済に大きな利益をもたらしています。
その流れを受けて、英ポンドも長い上昇トレンドを保っていました。
今後もイギリス経済の好調が続くと思われるので、しばらくは英ポンドの好調が続くでしょう。
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豪ドル
豪ドルはオーストラリアで使用されている通貨です。略してオージーとも呼ばれます。
FXでは英ポンドに次ぐ高金利通貨として人気を集めており、中長期投資を狙う投資家が多くなっています。
日本では外貨預金の通貨としても人気があります。ただ、米ドルなどと比べると取引量が少ないため、中長期投資に向いているとは言い難い通貨です。
オーストラリアは、アジア、オセアニア圏において5位のGDPを誇っています。
経済規模は比較的小さいと言えますが、一人当たりのGDPはヨーロッパ圏の大国にも負けません。
経済の基盤は金融、不動産といったサービス業です。
日本への経済依存度が大きいこともあり、日本の経済指標に対してはかなり敏感です。
豪ドルの特徴としては、商品相場の影響を受けやすい点です。
これは、オーストラリアが資源大国であることが関係しています。
石炭、原油、鉄鉱石と言った豊富な資源を抱えており、農産物の輸出もさかんです。
鉱物資源と農産物の輸出だけで輸出全体の60%を占めているほどです。
原油や鉄鉱石の価格が上昇した際には、それに連動して豪ドルも買われる傾向にあります。
商品価格の高騰によって、オーストラリア経済の伸びが期待されるからです。
また、同じオセアニア圏のNZドルとの連動性が大きいのも特徴です。
NZドル
NZドルはニュージーランドで使用されている通貨です。
FXでは英ポンド、豪ドルと並ぶ高金利通貨として人気があります。
日本では外貨預金の通貨としても人気があります。日本の外貨預金金利ではダントツの1位だからです。
隣国であるオーストラリアの通貨、豪ドルとは連動性が非常に高くなっているので、豪ドルのチェックは欠かせません。
ニュージーランドは非常に経済規模の小さな国です。古くから経済の基盤は農畜産物です。
羊毛の輸出は世界第1位を誇っており、貿易に対する経済依存度が極めて高い国です。
主要貿易国である日本、オーストラリアの経済に対しては敏感に反応します。
NZドルの特徴としては、商品相場の影響を受けやすい点です。
これは、ニュージーランド経済が商品の輸出を基盤にしていることによります。
商品相場が上昇すると、NZドルも買われる傾向にあります。商品価格の高騰によって、ニュージーランド経済の伸びが期待されるからです。
また、各国の金利動向にも大きく影響されます。アメリカに関して言えば、アメリカが利上げをした場合、NZドルは売られ、利下げをした場合には買われるのがセオリーです。
ニュージーランドは政治や経済の情報が入手しづらいという欠点を抱えているため、NZドルへの投資は情報不足というリスクを伴います。
カナダドル
カナダドルはアメリカの隣国カナダで使用されている通貨です。
日本人はカナダの経済について多少マイナーなイメージを持っているかもしれません。
しかし、カナダはG7の一員であり、経済成長は長い間好調をキープしています。
世界的に見ると、カナダは経済ランキング第7位に位置するほどの大国なのです。
カナダは金、鉄鉱石、原油といった資源に恵まれた国として認識されていますが、GDPの半分以上を占めているのは製造業やサービス業です。
豊富な資源、経済の安定、さらにはテロの危険性がほとんどない、非常に安定した国であると言えます。
カナダドルの最大の特徴としては、隣国のアメリカドルの動きにつられやすい点です。
これは、カナダの最大の貿易国がアメリカであることも関係しています。
アメリカドルが買われるとカナダドルも買われる、というのがセオリーです。逆にアメリカドルが売られると、カナダドルも売られます。
カナダドルが先行して動くことはあまりありません。アメリカドル次第と考えておいて間違いはないでしょう。
カナダドルは値動きが小さいので、デイトレードには向きません。ただ、その分長期投資には向いています。カナダという国が経済的に安定していることも長期投資、リスク回避投資の後押しになるでしょう。
メキシコペソ
メキシコペソはアメリカの南に位置するメキシコで使用されている通貨です。
南米ではブラジルレアルと並んでメジャーな通貨ですが、世界的に見ると、まだまだマイナーな存在です。
メキシコはアメリカ、カナダと密接なつながりを持っているため、両国の経済の影響を受けやすくなっています。
メキシコは特に産油国として有名で、原油の大半をアメリカに対して輸出しています。
時代と共に進む原油の高騰により、急速な経済発展を遂げてきましたが、ここ数年はアメリカ経済の減速が顕著になっているため、メキシコもそれにつられる形になってきています。
メキシコペソの動きを読む上で、アメリカ経済の行方は欠かせない存在です。
メキシコペソ最大の特徴は、オーストラリアドル、ニュージーランドドルにも負けない高金利と、値動きが小さい点です。短期投資には向きませんが、中長期投資には最適な通貨ということもあり、徐々にFXトレーダー達の注目を集めてきています。
特に日本から見ると、円に対する価格水準が低いので、円建て投資は非常に効果があります。
今後数年経てば、オーストラリアドル、ニュージーランドドルにも負けないメジャー通貨の仲間入りをしているかもしれません。
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シンガポールドル
シンガポールドルはシンガポール共和国で使用されているドルで、SGDと表記されます。
シンガポールドルは紙幣数が多く、7種類もあります。一番高い10000シンガポールドル紙幣は一般人の間には流通していません。銀行間のみで使用されている特殊な紙幣です。
シンガポールは東京と同じくらいの面積で、非常に小さな国です。
しかし、経済成長率は数年間に渡り、非常に高い数値をキープしています。2000年以降のみを見てみると、日本よりもずっと高いGDPを維持しています。
シンガポールの主要産業は製造業、商業、金融です。農業などの一次産業はほとんど行われておらず、貿易で経済を支えています。そのため、世界経済の影響を非常に受けやすくなっています。
シンガポールドルの最大の特徴は、通貨バスケット制を採用している点です。
通貨バスケット制とは、貿易相手国の通貨をその国との貿易量で加重平均し、自国の通貨と連動させる制度です。この制度により、通貨投機による為替相場の乱高下を回避することができます。
つまりシンガポールドルは他の通貨と比べ、値動きが小さいということです。
短期投資には明らかに不向きな通貨です。経済規模があまり大きくないシンガポールは、為替の変動を少なくすることで経済の安定を図っているのです。
タイバーツ
タイバーツはタイで使用されている通貨です。
FXでタイバーツを取り扱っている業者はごくわずかです。
マイナー通貨の中でもさらにマイナーな存在と言っていいでしょう。
近年の経済発展には目覚しいものがあるタイですが、1990年代後半にはアジア通貨危機の発端になるなど、まだまだ安定経済とは言いがたいものがあります。
為替相場や株式相場も乱高下するケースが少なくありません。 タイバーツは国内の経済指標だけでも大きく動きますが、一番影響を受けるのは、タイ中央銀行の通貨政策です。貨幣の流通を制限するなど、海外投資家に対する対策を常に発動しています。
それ以外では、アジア地域の経済動向に対して敏感です。
特に日本、シンガポール、中国といったある程度の経済規模を誇っている国の経済動向に対しては敏感に反応します。アジア以外では、アメリカ経済にも影響されます。
軍事勢力と民主化勢力の対立が日本でもよく報道されるタイは、国内の情勢がまだまだ不安定です。国内の政治的リスクを抱えている以上、タイバーツに手を出すのは非常に危険です。
これは初心者であろうと上級者であろうと同じことが言えます。
エントリーするとしても短期投資です。中長期投資は絶対にやってはいけません。
香港ドル
香港ドルは香港で使用されている通貨です。
経済成長著しい香港は、数年前まではイギリスの植民地でした。
植民地支配から開放されたのは1997年のことです。
香港は独立した国ではありません。中国の管理直轄地の一つです。ただ、普通の直轄地とは異なり、高度な自治権を持つ「特別行政区政府」ということになっています。これは、香港がイギリスの植民地支配から解放される際、中国が「香港は返還後50年間政治体制を変更しない」という声明を発表したことによります。
香港ドルは、イギリス系のスタンダード・チャータード銀行と香港上海銀行、中国系の中国中央銀行、香港金融管理局によって発行されています。
イギリスから解放された今でも、植民地時代に使われていた通貨の一部はそのまま残っています。
特徴としては、米ドルとのペッグ制(連動相場制)をとっている点です。
そのため、基本的には米ドルの動きとほぼ同じ動きをします。金利は返還後の2001年に自由化されていますが、米ドルとのペッグ制のため、アメリカの金利動向には敏感に反応します。
将来的には香港ドルと人民元が統一されて一つの通貨になってしまうと言われています。今後の管理体制に注目です。
人民元
人民元は著しい経済成長を続けている中国の通貨です。中国の経済成長は1990年代後半から大きな伸びを見せ始め、2000年以降もその勢いを維持しています。
そんな中、中国は突如人民元の米ドルに対する2.1%の切り上げを発表しました。
2005年7月のことです。あまりに急な発表だったので、かなり大きなニュースになりました。
この発表により、人民元はそれまでの米ドル固定相場から「管理フロート制」に移行しました。
中国の狙いは、人民元をゆっくりと動く相場に仕立て上げることです。
こうすることによって、為替相場が経済に与える影響が少なくなり、自国経済の成長は安定します。
今のところ国の思惑通り、人民元は非常に変動の少ない通貨になっています。この政策は日本のバブル期の失敗を考慮した上で実行されています。
今後も中国経済は発展していくと見られているので、人民元は再び切り上げられるでしょう。
また、2008年の北京オリンピック、2010年の上海万博など、国際的なイベントが続くこともあり、今まで以上に注目されることになります。
今の段階では、人民元はまだまだ国際的な通貨とはいえません。
取り扱っているFX業者もほとんどいません。ただあと数年経てば、徐々にFXの通貨ペアに導入されていくと思われます。香港ドルとの統一もささやかれる中、今後どういった管理体制になるのか注目です。
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スイスフラン
スイスフランはスイスで使用されている通貨です。
スイスは永世中立国と呼ばれ、古くから地政学的リスクが少ない国であるとされています。
そのため、他の国でテロや戦争などが起こったとき、スイスフランは上昇しやすくなります。
2001年のアメリカ同時多発テロの際には、スイスフランが大きく上昇しました。世界でテロなどのニュースが報道されたときは、ぜひスイスフランをチェックしてみてください。ほとんどの場合、上昇しているはずです。
スイスの経済はヨーロッパ各国と非常に結びつきが強いため、早々にユーロを導入するかと思われていました。しかし、今のところその予定はないようです。
ユーロを導入すると、有名な富豪層を対象にしたプライベートバンクがなくなってしまうかもしれません。
これはスイス経済にとってマイナス要因になりかねません。
国や資産家の様々な思惑が働いているものと思われます。
スイスフラン最大の特徴は、日本円と同レベルの超低金利です。
世界的に見ても最低水準なので、スイスフランを借りて他の通貨や商品に投資するキャリートレードが活発に行われています。今のところ、FXの取り扱い通貨で超低金利なのは日本円とスイスフランの2つだけです。
南アフリカランド
南アフリカランドはアフリカの最南端、南アフリカで使用されている通貨です。
アフリカ大陸の国々のほとんどは、まだまだ発展途上国です。そのため、FXではアフリカ大陸の国々の通貨は扱っていません。唯一の例外がこの南アフリカランドです。
南アフリカは鉱物資源に恵まれた資源大国です。数ある資源の中でも、世界最大の金産出国として有名です。そのため、南アフリカランドも自国の金産出量に大きく影響されます。
南アフリカランドの特徴は、10%近い高金利です。
FXで取り扱われている通貨の中ではトップクラスの高さを誇ります。そのため、どうしても中長期投資に走る人が多くなっていますが、長くポジションを持ち続けていると、痛い目にあいます。
それは、南アフリカという国がまだまだ成長途中の新興国だからです。
中国をはじめとした新興国の通貨は、非常に値動きが粗い傾向にあります。
また、南アフリカは国内の政治的リスクも抱えており、為替相場の波乱要因になることもしばしばです。ほんの1ヶ月ポジションを持ち続けただけでも、マージンコールが発生してしまうことが少なくありません。
南アフリカランドはインカムゲインよりも、値動きの荒さを利用した短期売買に向いている通貨です。
トルコリラ
トルコリラは地中海に面した国、トルコで使用されている通貨です。
トルコは地中海と黒海を分断するダーダネルス海峡を要しており、古くからアジアとヨーロッパをつなぐ交通の要所として栄えてきました。ヨーロッパ圏との結びつきが強いトルコですが、EUへの加盟、ユーロの導入にはまだまだ経済規模が小さいと言えます。ここ数年は国際収支の悪化が続いて経済が赤字になっているので、その改善が急務とされているところです。
トルコリラの特徴は20%近くにも及ぶ、世界トップクラスの超高金利です。
2002年地点では60%近くの金利を誇っていましたが、経済状況の悪化により、ここ数年で40%以上下落してきました。先進国の金利の変動率に比べると、異常とも言える値です。
南アフリカランド、豪ドル、NZドルをはるかに上回る金利は非常に魅力的です。
ただ、取引量の少なさ、経済の赤字、正常の不安定、情報の不足など、トルコリラには多大なリスクがつきまといます。トルコリラは過去に60%以上の大暴落を記録したこともあります。
これほどの高金利通貨はなかなかない一方で、これほど扱いづらい通貨もなかなかないでしょう。
FX上級者でも、なかなかトルコリラには手を出せません。
チェコルナ
チェコルナはチェコ共和国で使用されている通貨です。
チェコルナはかつてのチェコスロバキア共和国でも使用されていました。同国の分裂以降も、チェコは同じ通貨を使い続けています。 チェコは2004年にEUに正式加盟しています。
しかし、通貨の方ではユーロを導入していません。今後の導入も未定です。
ちょうど北海道と同じくらいの面積のチェコは、機械、化学産業がさかんです。
最近ではIT産業の発達も著しくなってきています。
かつては全ての企業が国の管轄下におかれていましたが、ある時期に全ての企業が民営化されました。
あまりに急な移行だったので、一時的な経済的混乱を招きましたが、徐々に安定の方向に向かっています。ただ、財政赤字や依然として高い失業率は大きな懸念材料です。
今後もこれらの改善が急務とされています。
チェコルナの特徴としては、ユーロの動きに連動する点です。これは、チェコ経済がユーロ経済と強く結びついているためです。ユーロ圏の経済指標には常に気を配る必要があります。
基本的にチェコルナに投資するのは海外投資家です。
よって自国の経済以上に、外国の経済の影響を受けやすくなっています。
実需要因などによって大きく変動することが少なくありません。
デンマーククローネ
デンマーククローネはデンマークで使用されている通貨です。
1875年にデンマーク、ノルウェーが結んだスカンジナビア通貨同盟によって導入されたクローネが基になっています。
デンマークは九州と同じくらいの大きさの小さな国で、農業が経済の中心です。
特に酪農製品は有名で、輸出量は世界トップクラスです。それ以外にも水産物や陶磁器が有名で、主にユーロ圏へ輸出しています。ユーロ圏との結びつきが強いため、デンマーククローネの最大変動要因は、ユーロ圏の景気動向になります。
デンマークは自国通貨の対ユーロ変動率を一定以内に納める"ERM"という制度に加入しています。
この制度により、デンマーククローネはユーロに対しては固定相場制になっています。
よって対ドルの通貨ペアでは、ユーロの動きとほぼ変わりない動きになります。
もともとデンマークはユーロの導入に対しては前向きでしたが、2000年に行われた国民投票の結果により、ユーロ不参加が決定しました。ここ数年は導入賛成派が減ってきており、今後もしばらくはクローネを使用し続けると思われます。デンマーククローネの金利はそこまで高くはありません。ただ、ここ数年で自国経済が改善してきている点、金利が上昇傾向にある点を考慮すると、扱いやすい通貨であると言えます。
ノルウェークローネ
ノルウェークローネはノルウェーで使用されている通貨です。
1875年にデンマーク、ノルウェーが結んだスカンジナビア通貨同盟によって導入されたクローネが基になっています。
ノルウェーは日本とほぼ同じ面積で、産油国として有名です。北海油田の開発によって得た石油の産出量は、サウジアラビア、ロシアに次いで世界第3位を誇っています。主な輸出先はドイツ、イギリス、フランスといったユーロ圏です。
ノルウェー経済の特徴は、ほとんどが石油輸出に依存している点です。石油輸出額は総貿易額の60%にも及びます。石油の値段や輸出国の景気動向が自国経済に大きく影響します。
よって、ノルウェークローナ最大の変動要因は、エネルギー価格の動向とユーロ圏の景気動向です。
石油等のエネルギー価格の上昇は、基本的にはプラス要因です。現に2000年以降のノルウェークローネはずっと買われ続けています。
また、ノルウェーの政策金利の方も、2005年以降は上昇し続けています。
原油の価格高騰が続く限り、ノルウェー経済はその恩恵を受け続けるでしょう。
ここ数年で金利が上昇している点、失業率が改善されている点から見ても、中長期投資に使えそうな通貨です。
スウェーデンクローナ
スウェーデンクローナはスウェーデンで使用されている通貨です。1875年にデンマーク、ノルウェーが結んだスカンジナビア通貨同盟によって導入されたクローネが基になっています。
スウェーデンはEU加盟国の一つですが、ユーロの導入は未定です。
ユーロ導入に賛成していた外相が刺殺された事件は世界的に大きなニュースになりました。最近では、徐々にユーロ参加反対派が増えている傾向にあります。
スウェーデンは機械、化学、IT産業などを経済の基盤としています。
加えて、木材、鉄鉱石といった天然資源も豊富です。国内の経済規模は小さいので、高い技術力を生かした輸出が経済を支えています。税金が高い国としても有名ですが、財政赤字はなく、国内経済は安定した成長を続けています。
スウェーデンクローナの特徴は、ユーロと動きが似ている点です。
最大の貿易相手国であるユーロ圏の景気動向に左右されやすくなっています。
EUに加盟している国の通貨は、基本的にこの傾向が強いようです。
スウェーデンクローナの金利はそこまで高くはありません。ただ、ここ数年の安定した経済成長によって金利が上昇傾向にある点を考慮すると、中長期投資に向いている通貨であると言えます。
ポーランドズロチ
ポーランドズロチはユーロ圏で急成長を続けているポーランドで使用されている通貨です。
ポーランドは2004年にEUに加盟していますが、ユーロの導入は未定です。
今でもズロチの取引が活発に行われています。
ポーランドは元々社会主義国家でしたが、1990年以降はその体制から脱却し、市場経済化に向けた改革を進めてきました。また、2000年からは相場変動性を導入しています。
主要産業は自動車、化学製品、燃料などで、最大の貿易相手国はユーロ圏の国々です。鉄鉱石、石炭、銅といった天然資源も豊富です。経済自体は急速に伸びてきていますが、高い失業率が懸念されています。
今後は失業率の改善が最重要課題です。
ポーランドズロチの特徴としては、ユーロと動きが似ている点です。
最大の貿易相手国であるユーロ圏の景気動向に左右されやすくなっています。
また、イギリスロンドン時間での取引量が増えることも特徴の一つです。
急速な経済成長と共に、価格が安定してきているポーランドズロチですが、取引量はまだまだ少なめです。時には思いもよらない動きをします。他のユーロ圏主要国通貨に比べると、リスクが高くなることを頭に入れておかなければなりません。
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